2010年1月15日金曜日

コーヒーメーカー壊れる

以前使っていたコーヒーメーカーは、夫の姉がアメリカ旅行のおみやげにくれたものでした。

コーヒー産国の人が外国に旅行してこんなかさばる電化製品をおみやげにくれるというのがよくわかりません。夫もアメリカから一度、鍋を買ってきたことがあります。それは米を炊くのに重宝しているんですが、これがコロンビアのおみやげ観なのか?

しかも義姉のくれたコーヒーメーカーは8人用とかで妙に大きい。うちが2人暮らしなのは知られているはずなのに。

そのコーヒーメーカーはありがたく使わせていただいていたんですが、私はなにかと粗忽なので、ある日ポットが割れました。ガラスですから。

メーカーはメジャーでしたが(Black & Decker だったかな)、大きさが半端だし、部品取り寄せとかすると高くつきそう。そもそもそれは大きすぎると常々思っていたので、新しいコーヒーメーカーを買いました。

今回はポットは金属製。割れません。しかも30分以上経つと自動的にスイッチが切れるというすぐれもの。素晴らしい。

しかしその素晴らしいシステムがあだになったのか、スイッチがバカになってしまいました。スイッチは固定ではなくて、たとえばパソコンのように一度押したらオン、もう一度押したらオフという方式だったのですが、何度押してもなかなかオンになりません。いったんオンになったら今度はオフにならない。

いつ買ったかよく覚えていませんが、3年くらい前でしょうか。こんなところが壊れると思わなかったのでショックです。

コーヒーメーカーは、ぱっと思い立って買うには少々高いものなので、つなぎに手動で乗り切ることにしました。とりあえず、紙のフィルターがたくさん余っているので日本でよく見るプラスチックのドリッパーみたいなのを買えばいいのではないか?

と考えましたが、店に行ってもそのようなものがありません。困った……。仕方がないので200円くらいの布フィルターを買ってきました。

コロンビアではコーヒーメーカーを使う人はそれほど多くなく、実はこの布フィルターが主流です。しかしこれの使い方がわからない。夫に聞いてみました。

「これはほら、お湯を沸かして、こうやってスプーンでぐるぐるとかすればいいんじゃない?」

要領を得ません。要するに、知らないらしい。

紙フィルターと同じように使うには何か支えのようなものがいるはず。布フィルターは茶こしの漉す部分が布になっているので、自立性がないのです。しかし店頭にはそのようなものは見当たらないし、10年ほど前に義母の遺品として台所用品をそのまま譲り受けたとき、新しい布フィルターはあったんですが(それは人にあげました)フィルターを立てておくようなものはありませんでした。

ネットでいろいろ探っていると(日本語で)、「昔、コーヒーはお湯に粉を入れて煮立て、それを漉すものだった」という記述が。これか!

というわけで、鍋でお湯を沸かし、コーヒーの粉を入れてちょっと煮立て、それを布フィルターで漉してみました。私は味音痴なので以前のコーヒーとそれほど違うようにも思えず(ちょっと酸味が強くなったかも)、夫にも好評だったのでもうこれでいいかも。停電時にもコーヒーを入れられるのはポイント高い。

ただ、普通の家でもこうやってコーヒーが入れられているのかどうかはわかりません。

お湯を沸かしたりホットチョコレート(チョコラテ)を作るのに使われる jarra(ハラ)というものは細長いので、フィルターにあらかじめ粉を入れておき、ドリップすることは不可能ではありません。

ただ、漉す前にコーヒーの粉を湿らせて蒸らしたりする方法をその後ネットで見かけたので試してみましたが、ボゴタは高地でお湯の温度が低いため、そのあいだにけっこう冷めてしまいます。ドリップしてもおそらくかなり冷めるかと。

と考えると、普通に煮立てて漉すだけでいいかなと思っています。

6 件のコメント:

  1. コーヒー豆の産地でありながらコーヒーを入れる技術が発達しない。
    そんなもんですかね。
    メキシコも石油産出国でありながらガソリン精製技術が発達しない。
    同じようなもんか、と思ったり。

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  2. 僕の周りでは圧倒的に「豆をすり鉢的なもので砕いて煮出す」方式が一般的です。以前岐阜の各務原の良いコロンビア豆を入れてる店から「中挽き」で取り寄せたら、露骨に嫌な顔されました。「なんで挽いちゃうの?」って。

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  3. コーヒーの粉を入れて直接沸かす方法は始めて聞きましたがなるほどです、目から鱗です。 それなかなかいいと思います(^^♪ (紅茶はやったことがあります)
    器械はシンプルなほど壊れえませんね。私のコーヒーメーカーは30年使ってます。お湯が沸いたら紙ドリップのコーヒーの上に落ちるだけ。ポットはガラスでも不思議なことにまだ割ってません(エヘン)
    コロンビアのお土産感覚も面白くて思わず笑ってしまいました。お国変われば・・・

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  4. >TakaBrown さん
    石油とコーヒーはちょっと違うような……。
    コーヒーを入れる技術が昔のままなのは、生活に密着しすぎているからじゃないかと思うんです。日本のお茶だって葉っぱ入れてお湯入れるだけですし。

    >タナカさん
    コーヒー豆は挽いたらどんどん劣化するらしいので、その都度挽くのが正しいようですね。でも私の回りでは、その都度挽く家というのはたぶんないと思います。

    >Andaluzaさん
    ガラスポットが30年割れていないんですか? それはすごいです。ということはガラス自体も劣化しないんですね。
    普通に使える日用品をおみやげに買うというのはおもしろいですよね。たしかにありがたいんですけど。そういえば日本に住んでいた頃、普通のピーラーを夫がめずらしがって、コロンビアに帰るときにいくつかおみやげに買っていきました。最近はコロンビアでも普通にピーラーを売っていますが。

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  5. 粉をお湯に入れて煮立てる、というのは確かトルコ風コーヒーがその入れ方だった気がします。トルコ風だと粉を濾す事もせずにただ沈殿させるだけなので、正直なところ美味しいとは言えないのですが、ロシアやバルカン諸国だとこれが出てくる事が多いです。
    私の感覚だと、コーヒーを煮立てるのは香りが飛んで美味しくなさそうなのですが、どうなのでしょう。
    ボゴタは高地なのでお湯の温度が低い、というのは気がつきませんでしたがなるほどそうですね。そうすると、本当に熱湯が必要な料理の場合は圧力なべを使うんでしょうか。

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  6. トルココーヒーは上澄みを飲むそうですね。
    うちのコーヒーは、煮立てるといっても沸騰したお湯に入れてまんべんなくかきまぜる、という程度なのでそれほど香りは飛んでいないかも……。でもこの辺は、実際にX^2さんに確認していただくしか(笑)。
    煮物なんかは長時間煮ると水分が飛ぶし、短時間だと煮えないし、というジレンマがあります。
    豆料理が多いので、圧力鍋の普及率は日本よりはるかに高いです。

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