2010年1月4日月曜日

チカモチャ峡谷

新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

さて旅行の続きです。

2日目の朝はわりとゆったり、遅めの時間にブカラマンガ目指して出発しました。目的地のチカモチャ(Chicamocha)はサン・ヒルとブカラマンガの間にあります。

わりといつもと同じ感じの山道、といっても主要街道なのでかなり整備されていますが、そこを走っていると突然、谷側の景色が変わりました。

片側は山、反対側は谷という道で、そこまでは谷といっても鬱蒼とした森のような風景だったのに、いきなり視界が開け、ほぼ海抜に近い場所まで一気に見えるようになります。

ボゴタとメデジンの間の街道はいったん海抜付近まで降りるため、その両側の山道でもそれに似た景色を見ることができるのですが、ここでは、谷の両側が険しく切り立っているのが違っていました。ボゴタとメデジンの間は非常に広い谷なので、ほぼ山の片側しか見えないのです。

チカモチャ峡谷の説明によると「世界で2番目に大きい」ということですが、Wikipedia(英語)など見ても、実際の峡谷(キャニオン)の大きさの定義というのは決まっておらず、何を最大とし、何を2番目とするかは曖昧のようです。深さと面積を掛け合わせた感じで大きさを出しているのでしょうか。

チカモチャのインパクトの大きさは、普通の街道を車で走っていたらそれがなにげなく、眼下に現れることではないかと思います。標高1500m付近から海抜付近を流れる川を直下に見下ろせるというのは圧巻です。

それでいて街道筋にある売店はどこにでもある、ただの小屋。ポテトチップスやバリチャラ産のクッキー、コーラなんかを売っているおばちゃんは一応景色を売り物にしてはいるものの、おそらくこれが特別な風景だとは少しも考えずに毎日暮らしているのでしょう。

ここ何年かのあいだに地方の治安が比較的安定し、国内旅行が奨励されたことなんかの余波で、チカモチャ国立公園というアトラクション施設のようなものが建設され、その目玉は川まで降りて反対側の崖に登り、また帰ってくるケーブルカー。夫はこれに乗りたがっていました。

結果から言うと、この国立公園はちょっとはずれ。少なくとも犬連れで行くところではありません。

犬は入れますが、ケーブルカーには乗れません。それは覚悟の上だったので、夫だけがケーブルカーに乗ることになりました。

まず入場料がひとり1万ペソ。ケーブルカーは別料金で、2万ペソです。

ケーブルカーに乗らなくても、ヤギ牧場やなぜかダチョウ牧場(見ていませんが)、売店などの並ぶ場所、フィールドアスレチックのようなものなどがあり、そこそこ遊べます。

しかしなにしろ暑い場所なので犬はすでにぐったり。ケーブルカーに乗る夫を待つ間、わたしと犬たちは比較的静かで日陰もあるヤギ牧場の一角で待つことにしました。

しかし待てども待てども夫が帰ってきません。犬を連れて歩くには私も疲れていたので、私たちは2時間以上もそこで待ち続けました。おかげで犬はけっこう回復したのですが。

あとで夫に聞いた話によると、とにかくケーブルカーの車両台数が少なくてお話にならないとのこと。景色は良かったらしいですが。クリスマス前とはいえ平日でこの有様なら、週末などはどうなることか。ケーブルカー待ちの列で熱中症の人が続出しないのが不思議です。救護所は完備してるみたいですけど。

あとで宿の人に聞くと、このケーブルカーは乗ってる時間より待ち時間の方が長いということで、既に地元では有名のようです。もっともこの値段では頻繁に乗ろうという人もいないでしょうが。

その日の宿は、前日の宿が街道から少しはずれていたので別の場所を探そうかと考えていたのですが、夫が戻ってからすぐ公園を出て昼食を摂る場所を探しがてらサン・ヒル方向に移動していたらすぐ暗くなってしまいました。

遅くなってもイヤだし、結局昼食は摂れなかったので(公園で甘い物などを少し食べましたが)、前日の宿に連絡して夕食も頼み、そこに泊まることにしました。

公園でゆったりしている時間は悪くなかったんですが、もっとベンチとかあって、あと本でも持っていればよかった。車には積んでいたんですが。

そんなこんなであんまり印象の良くないチカモチャ国立公園(峡谷自体はいいです。でもそれを眺めるだけなら公園は不要)をあとにし、翌日はボゴタに帰ります。

2 件のコメント:

  1. 明けましておめでとうございます。旅に出ると書いてあったので実は治安のことが気になっていたのですが、比較的安全になったそうで本当に良かったですね。日本の観光地ならここぞとばかりに観光土産が売っていて、しかもどこへ行っても同じものがあったりですが、コロンビアはまだ観光としてはのんびりした感じでいいですね。その1500メートル付近から流れ下る川は是非見てみたいです!

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  2. あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
    国内の陸路移動は以前は本当に危険だったんですが、最近は街道沿いの要所に軍の兵士が立つポイントなどがあり、大都市間の移動はほぼ安全になってきました。夫は今の大統領が嫌いですが、国内旅行が安全になったことについては評価しているようです。
    でも観光が盛んになったらなったで、日本のようにどこも同じ観光地になってしまうのも味気ないですね。

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