2010年4月21日水曜日

問診に費やす数十分

なんとか予約を取って婦人科の医師のところに行きました(電話がなかなかつながらなかった)。

医者に行った記録などは自分で管理する必要があるため、古い紙とか引っ張り出してバインダーにクリアファイルみたいなのを綴じて整理したんですが(しかし不完全)、それによると前回この医師に会ったのは2006年らしい。

待合室でしばらく待って、名前を呼ばれたのでそちらを見たとき、どうやら自分が先生の顔を覚えてなかったらしいことに気がつきました。うーん。あんな人だったかな?

向こうも同じだったらしく、「前に来たことあるよね? このオフィスに?」とか聞いてます。「はい」と返事はしたけど実は自信ない。

おまけに彼は、私が以前来たときの記録を持っていませんでした。実は本当に別人だったりして。でも名前とオフィスの場所は合っているのでたぶん合っているのでは。別人だったところで、婦人科のちゃんとした医師なら別に誰でもいいです。

「じゃあ最初から書類を作らないと」と、問診が始まりました。内容は医師の2本指によってコンピュータに記録されます。英語を話す人なので楽。

途中で「スペイン語と日本語って似てるよね。のどを使った発音がないところとか。アラビア語とかは難しいんだよ。アラビア語とヘブライ語は似てるんだよね」と、何の関係もない話が挟まったあたりで、この先生で間違いないことをほぼ確信しました。

ほんとにおしゃべりなんです。私がなぜか、この人がフィラ・ブラジレイロ(犬)の牝を飼ってることを知ってるくらいです。

「お母さんの名字は?」「それが母の名字なんですが」「なぜお父さんの名字を使わないの」「日本では結婚するときにどっちかの姓を選ぶんです」「ははぁ、で、きみはお母さんの名字を選んだんだね」

……違いますけど。っていうか、なぜこんな話をしてるんだろう……。

いや、でもこれは関係ない話を挟むことによって答えにくい質問(「ドラッグをやったことがあるか」とか)にもすんなり答えさせようとする心理学的戦略なのかも。先週のドラマ『The Mentalist』にもそういう場面があった。

そんなこんなでオフィスを出たのは40分後でした。

実はこの日は既に受けたがん検診の結果を受け取ってここに来る予定だったんですが、検診の結果は火曜と金曜にしか出してくれないことが判明。その日は月曜日でした。検診を受けた保険会社のビルから医師のオフィスまで20分歩きました。バス(トランスミレニオ)だと一駅なのでバスに乗っちゃうのはもったいない。

医師がまたいくつかの検査の指示を出したので、その予約を取るためにまた保険会社まで20分。しかも昼時でその場では予約取れなかった。

ここを読んだだけでは病院システムがわかりにくいと思うんですが、コロンビアの医者は病院には所属していません。国民健康保険みたいなのもありますが、民間の保険もいくつもあります。医者はいくつかの保険会社の患者を診ることが多いです。保険会社のビルに診察室を持っている医者もいますが、今回の人は別の病院にオフィスを持っていて、患者はそこに行きます。

保険会社というのはこの国では社会厚生施設の一端を担っていることが多く、場合によってはスーパーのチェーンや学校を持ち、住宅ローンを貸してくれたりすることもあります。

私が入っている保険のビルにはエクササイズ施設なんかがあり、簡単な検査や手術も行えるようです。

だから検査の予約をする場所と医者のいる場所を往復する必要が生じるわけです。

あー、よく歩いた。丈夫でないと医者がよいができないというのは本当ですね。でも今回はなぜか診察料がかからなかったので使ったお金は交通費だけでした(家から保険会社までのバス)。

2010年4月19日月曜日

雨季の生活

コロンビアには季節が2つあります。乾季と雨季。元は3カ月おきに交代するものだったようで、例えば長期休暇のある12月あたりは乾季で休暇に適していたのですが、最近は崩れてきて、去年の12月も強い雨が毎日降る雨季のような時期がありました。

こういう季節なのはコロンビアがほとんど赤道直下にあるからです(ボゴタは北緯4度にあり、一応北半球)。

しかしボゴタは標高2600mにあるので常夏とはほど遠い気候です。

コロンビアには四季がないので雨季を「冬」と呼びますが、ボゴタの雨季は本当に寒くなります。もちろん日本などの冬ほどは寒くないにしても大半の家には暖房などないし、家によっては今も水シャワーなのでけっこう過酷なのです。うちは幸いお湯は出ますが。

熱帯の雨季なので朝晴れて午後降るのが基本。かなり強い雨が降ったりするので出かける用事はなるべく午前中に済ませるのが賢いですが、仕事やなんかだとそうも言っていられません。

ボゴタの道路は水はけが悪い。水はけが悪くて水がたまっていると余計に路面が傷んでますます水はけが悪くなるという悪循環。幹線道路でも平気で川のようになります。

最近の新聞で読んだんですが、場所によっては道が大きく陥没しています。これはある大学教授によると、大型の街路樹(もともとそこに生えていたものではない)木が地下の水を大量に吸い取り、地盤がもろくなったためだそう。

新聞はこの状態を「トボガン」(ソリの一種)と呼び、「場所によっては命の危険もある」と書きながら「市内の危険な場所TOP10(本当にTOP10と書いてある)」などというリストアップをしていたりして、なんというか、ノリノリである。

市内ではやはり貧しい地区に水害が出ています(ただし上記トボガンは裕福な地区の方が多い。街路樹が多いせいか)。さらに、国内の低い場所では山から水が流れてくるわけなので、当然これから水害も増えます。

降らなければ降らないで水不足、降れば降ったで水害。やはり自然とうまく付きあっていくのは難しい。

2010年4月13日火曜日

医者の薬も信用できない

この前もらった虫下しの薬には3種類ありました。2日間飲む錠剤、すぐ飲んで、20日後にもう一度飲む液体。20日間飲むカプセルです。

どういう薬かわからないままとりあえず飲み続けましたが、10日くらいでお腹の調子が崩れてきたので、薬のせいではないかもしれないけど調べてみることに。強すぎる薬かもしれないですしね。オメプラゾールという薬です。

調べてみたら、これは胃かいようの薬でした。

……なぜこんな薬を飲まされてるんだろう……。

胃かいようの病歴もなければその診断も出てないし、そもそも問診と簡単な触診があっただけなんですよ。

これは「強力に胃酸の分泌をおさえます。難治性の潰瘍にも優れた効果を発揮します。」だそうです(参考元:http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se23/se2329022.html)。

強力なんだ……。ただし用法は今回、1日1回20mgで合っています。

このページじゃなかったかな、「勝手に飲むのをやめてはいけません」と書いてあったんですが、そもそもこの薬を出された意味がわからないし、もう10日も飲んだのでとりあえず中止。

あとの2種類は間違いなく虫下しでしたが、液体の方がまたよくわからない。

回虫系の普通の寄生虫の虫下しです。錠剤の方はランブル鞭毛虫の薬でした。犬を飼ってる人には聞き覚えのある虫かも。うちの犬も数年前にこれを持ってることが発覚し、治療がいろいろ大変でした。輸血までされたり。

液体の虫下しですが、日本では液体ではないらしく、用量がはっきりしません。パモ酸ピランテルという薬で、体重1kgあたり10mgと書いてあるので私なら550とか600とかそのあたりだと思いますが、この液体は250mgです。まあ、多くなければOKか。

ただ、飲んだ瞬間にヤバい感じがしたのはこれで、液体らしく味は飲みやすいんですが、飲んだあとに口の中が痺れます。胃カメラを飲む前にのどを麻痺させる薬をもらいますが、あんな感じ。何が入っているのか。

20日後にもう一度というのは卵がいた時のためではないかと思います。

今回はとりあえず、保険会社の建物の中で買えて安かったので助かりました。

場合によっては保険会社が扱っていない薬が処方されることもあります。そういう時は町の薬局で買わないといけないし、もちろん保険もききません。

薬局はそこらにたくさんありますが、マイナーな薬は店によっては扱っていません。そもそも保険会社で買えないということはマイナーな確率も高いわけです。

一度、家の近くまで帰って薬が買えなかったら困ると思い、大通りのカレラ15(通りは広くないけど店はたくさんある)のチェーン店である薬を買ったらかなり高いものでした。

あとで追加が必要になったのでダメもとで近所の薬局に行ってその箱を見せ、この薬が欲しいと言ったらそこの店員が箱の値札に目を留めて、「これはジェネリックなのにこの値段は高すぎる」と言われました。実際、その近所の店だともっと安かった。ちっ。

その近所の店は小さい割にいろいろな薬を置いているし、取り寄せもしてくれるので(どこかよその店から取り寄せる。2~3時間で来ます)、今度からそこか Locatel で買おうと心に決めました(保険会社は別として)。

ロカテルは医療系スーパーみたいな店で、ちょっとホームセンターみたいなわくわく感があります。日本だとおそらく一般消費者向けの店には売っていない、チューブとか注射器なんかががさがさっと売ってたりして。

注射器は安いので常備しておくと便利。怪しい用途ではなく、実際に注射液を処方されて自分で注射する羽目になることもあるし(素人の場合、薬局か、知り合いの看護師などにやってもらった方が安全です)、犬に液体の何かを飲ませる時に使えます。犬に液体を飲ませる時は針を外します。

参考までに、ボゴタで処方薬を探していて町の薬局で扱っていないと言われた時は、Marley 病院の薬局に行けばまず見つかります(ここになければたぶんどこにもないですが、さすがにそういうのは処方しないはず)。

2010年4月4日日曜日

病院クエストの始まり

今年も医者通いの季節がやって参りました。

毎年行かないといけないというわけではないんですが(検診はまめにした方がいいですけど)、無精なので体調が悪くなってやっと腰を上げる。

去年は一昨年の11月に軽いギックリ腰みたいになって病院に行き、その続きで一般医とかに診てもらいました。婦人科の持病があるし、がん検診とかで婦人科に行けと言われたのですが、その時点で腰のフィジカルセラピーなんかにかなり通っていて、婦人科の予約を取ろうとしたあたりで力尽きました。

今回はこの前のお腹の調子がどうも戻らないので医者に行き、ついでに婦人科に行こうという目論見です。

コロンビアでは民間の保険に入っている人が多いんですが、そうすると保険会社の施設で簡単な診察や検査はしてもらえます。まず一般医に診てもらわないと婦人科には行けません。

お腹の方はなぜか、医者に行っただけでかなり治ってきました。ありえない。

詳しい検査とかは婦人科が指示するはずなので、とりあえず虫下しを処方されました。この前虫下しをしたのはいつか聞かれ、だいたい6年前ですと言ったからです。

それは数年前、緊急で手術とかされた直前のことです。直接の原因は腸閉塞でした。

この辺の医療歴は自分で把握しておかないとならず、特に今回は初めての先生だったので、手術を受けたのは2004年ですと自信を持って言ったんですが、どうも2002年だったらしい。病室のテレビでワールドカップサッカーを見た記憶があります。4年だと思ってたんですよね。まあ、2年くらいは誤差で。

虫下しの薬はネットで検索していないんですが、20日間飲み続ける薬なんかがあります。ずっと前、造血剤を処方されてしばらく飲んでいたら腸をやられて強烈に体調が悪くなったことがあるんですが、20日間無事に乗り切れるか。

あと今週は復活祭で医者の予約を取っていないので、来週忘れずに取らなくては。