なんとか予約を取って婦人科の医師のところに行きました(電話がなかなかつながらなかった)。
医者に行った記録などは自分で管理する必要があるため、古い紙とか引っ張り出してバインダーにクリアファイルみたいなのを綴じて整理したんですが(しかし不完全)、それによると前回この医師に会ったのは2006年らしい。
待合室でしばらく待って、名前を呼ばれたのでそちらを見たとき、どうやら自分が先生の顔を覚えてなかったらしいことに気がつきました。うーん。あんな人だったかな?
向こうも同じだったらしく、「前に来たことあるよね? このオフィスに?」とか聞いてます。「はい」と返事はしたけど実は自信ない。
おまけに彼は、私が以前来たときの記録を持っていませんでした。実は本当に別人だったりして。でも名前とオフィスの場所は合っているのでたぶん合っているのでは。別人だったところで、婦人科のちゃんとした医師なら別に誰でもいいです。
「じゃあ最初から書類を作らないと」と、問診が始まりました。内容は医師の2本指によってコンピュータに記録されます。英語を話す人なので楽。
途中で「スペイン語と日本語って似てるよね。のどを使った発音がないところとか。アラビア語とかは難しいんだよ。アラビア語とヘブライ語は似てるんだよね」と、何の関係もない話が挟まったあたりで、この先生で間違いないことをほぼ確信しました。
ほんとにおしゃべりなんです。私がなぜか、この人がフィラ・ブラジレイロ(犬)の牝を飼ってることを知ってるくらいです。
「お母さんの名字は?」「それが母の名字なんですが」「なぜお父さんの名字を使わないの」「日本では結婚するときにどっちかの姓を選ぶんです」「ははぁ、で、きみはお母さんの名字を選んだんだね」
……違いますけど。っていうか、なぜこんな話をしてるんだろう……。
いや、でもこれは関係ない話を挟むことによって答えにくい質問(「ドラッグをやったことがあるか」とか)にもすんなり答えさせようとする心理学的戦略なのかも。先週のドラマ『The Mentalist』にもそういう場面があった。
そんなこんなでオフィスを出たのは40分後でした。
実はこの日は既に受けたがん検診の結果を受け取ってここに来る予定だったんですが、検診の結果は火曜と金曜にしか出してくれないことが判明。その日は月曜日でした。検診を受けた保険会社のビルから医師のオフィスまで20分歩きました。バス(トランスミレニオ)だと一駅なのでバスに乗っちゃうのはもったいない。
医師がまたいくつかの検査の指示を出したので、その予約を取るためにまた保険会社まで20分。しかも昼時でその場では予約取れなかった。
ここを読んだだけでは病院システムがわかりにくいと思うんですが、コロンビアの医者は病院には所属していません。国民健康保険みたいなのもありますが、民間の保険もいくつもあります。医者はいくつかの保険会社の患者を診ることが多いです。保険会社のビルに診察室を持っている医者もいますが、今回の人は別の病院にオフィスを持っていて、患者はそこに行きます。
保険会社というのはこの国では社会厚生施設の一端を担っていることが多く、場合によってはスーパーのチェーンや学校を持ち、住宅ローンを貸してくれたりすることもあります。
私が入っている保険のビルにはエクササイズ施設なんかがあり、簡単な検査や手術も行えるようです。
だから検査の予約をする場所と医者のいる場所を往復する必要が生じるわけです。
あー、よく歩いた。丈夫でないと医者がよいができないというのは本当ですね。でも今回はなぜか診察料がかからなかったので使ったお金は交通費だけでした(家から保険会社までのバス)。
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