2010年2月8日月曜日

コロンビアの家庭料理

いまさら認識したコロンビア風メニューの話です。

コロンビアの料理(昼食メインなので主に昼食)は、日本の基本献立といわれる一汁三菜で成り立っています。ごはんとスープ、主菜(肉や魚)、野菜のようなもの(なぜかこれを principio(主要なもの)と呼ぶ。前菜の意味でしょうか)、それと芋です。これに生野菜サラダやプラタノ(調理用バナナ)が付くことも。さらに飲物(果物のジュースが本式。店によっては炭酸飲料)、ちょっとしたデザートが付くと完全なメニューとなります。レストランで「昼食(almuerzo)」と呼ばれるものは、すべてこれのバリエーションです。

野菜のようなものはなぜか、スパゲティに置き換えることができます。そうすると野菜が不足しますが、おそらく本来はスープで野菜を補うことになるのでいいのです。

しかし日本の味噌汁などと違い、コロンビアのスープは具だくさんの上に量が多いので、私はあんまり飲みません。レストランではスープを果物の切ったものなんかに置き換えてくれることがあります。

家ではレストランと同じものを作るなんて無理だと思い込んでいたんですが、今回のお客さんの料理の様子を見ていて、家で作る時は微妙に手抜きが可能であることがわかりました(レストランでもそうしているのかも)。

まず、スープは骨付きの鶏肉で取ることが多いんですが、これはスープができあがったら引き上げてしまいます。また、スープによく入っている芋類も引き上げます。そしてそれぞれを一品とすれば、これで三菜のうち二菜ができあがり。

スープに入っていた肉や芋は味が薄いので、これにギソというものをからめます。

ギソは見ていると非常に簡単なもので、粗みじんにしたトマトと玉ネギを炒めて塩で味を付ける。基本はこれだけ。ネギは長ネギでもかまいません。

これにスープを少し加えて煮つめるとさらにソースっぽくなっていい感じのような気がします。

私はこれまで芋の存在を軽視していたんですが、芋は大事なものらしい。コロンビアの米はパラパラしているので、芋をつぶして米と混ぜるように食べるようです。

ところでお客さんがギソを作る場面を見ていて驚いたんですが、彼女はまず鍋に玉ネギとトマトを入れ、それから火を付けて、しばらくしてから油をそこに注いだのです。

なるほど、そういうことをするからコロンビアの料理は油っこくなるのか……。私は普通に油を温めてからトマトと玉ネギを炒めています。

コロンビアには油を温めてから炒めるという概念がないのかどうか、それはわかりません。プラタノを揚げる時は油を温めるんじゃないのかなぁ。

油を温めないので当然こげつきやすい。コロンビアの人が道具を大事にしないとは思わないのですが(かなり古い鍋などをいつまでも使っている家は多い)、がんがん使ってがしがし洗う、これがコロンビア流のようです。

2 件のコメント:

  1. そういえばアルゼンチン人を我が家に呼んでお昼にスパゲッティーとスープを出したら、アルゼンチンではスープかスパゲッティーのどちらかを選ぶのでレストランなどでは同時に食べることはないと笑っていました。(両方とも前菜?)
    芋とご飯の食べ方も日本では考えられないけど、パラパラしたお米ならではの食べ方なんですね!

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  2. アルゼンチンはイタリア移民が多いのでイタリア系の人が多いからでしょうか。イタリア料理って、スープの代わりがスパゲティなんですよね(うろ覚えですが)。
    コロンビアの昼食は大皿にスープとデザート以外のすべてが載ってきますが、それには意味があるのだとわかりました。最初の頃は、ごはんとおかずを混ぜる食べ方がとっても行儀悪く思えましたが、ここではそれが本式なんですね。慣れてきました。
    ごはんとアボカドを混ぜるのもよくある食べ方です。アメリカの寿司によくアボカドが使われますが、それもラテンアメリカだと全く普通の食べ方になります。

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