ボゴタからちょっと出るとそこは農業地帯。そもそもコロンビアは農業国です。近郊の町に行けば農家の軒先なり養鶏場なりでもうちょっと新鮮な卵が買えるでしょう。
というわけで行ってみたのがテンホ。名前は知っていましたが、町の中をよく見たことはありません。ボゴタの西に出るとシベリアという各地への街道の分岐点があり、その少し先です。ボゴタの外とは言っても、南北に長いボゴタの南の方にある夫の勤務先と距離は変わりません。
町と町のあいだの街道筋には大型のレストランやアサデロ(主に焼肉を出す店)がいくつも並んでいます。郊外に車で出かけて肉を食べるのが、家族や親戚が集まる時の週末や休日の過ごし方なのです。
しかしテンホの町はボゴタから近いのでたまに人が来るのかな、と少し感じさせる程度の、普通の静かな町でした。教会に面した広場には1月も末なのにクリスマスのイルミネーションがまだ残っています。そこで犬が昼寝していたり。大きめの野良犬がたくさんいましたが、どれもおとなしそう。

コロンビアの町らしく、小さめのコロニアル風な家が建ち並んでいます。ショッピングセンターも可愛らしい。


この時は犬を連れていなかったので町の中のレストランにも気にせず入れます。しかし時間が少し遅かったためかショッピングセンターのレストランなどにはほとんど料理が残っておらず、ポジョ・アサード(鶏の丸焼き)の店に入りました。定食を出すレストランはたいてい昼食限定で午後遅くなると何もなくなるんですが、ポジョ・アサードの店にはいつも食べるものがあります。
丸焼きは食べずに、丸焼きの一部を定食風にしたバンデハ・コン・ポジョを食べました(バンデハとはスープ抜きの定食のこと)。おいしかったけど油っこかった。
その後、近くの八百屋で買い物をして卵がどこで買えるか聞いたら、市場がいいとのこと。
市場はわりとちゃんとした建物で、規模は大きくありませんが基本的な生鮮食料の店は一通り揃っていました。もちろん野菜や果物も売っていたんですが、その八百屋の人が「野菜も市場で買えるよ」などと言ったりしないのは当然です。ニンジンやグラナディージャなど、けっこうおまけもしてくれましたし。
卵は30個で1万ペソ。少々高め。大きさが不揃いなのが農場の卵っぽいです。家で食べたらたしかにおいしかったのでこの値段は仕方のないところでしょうか。
それで用は済んだんですが、広場に面した甘いものの店が気になったのでデザートを食べることに。
やや観光客値段なのか、少し高い感じもしました。だいたい一品3000ペソくらい。しかし店内に穀物発酵飲料であるマサトのつぼが下がっていたり、奥にはアルモハバナ(チーズパン)の工房があったりと、手作り感は満載です。

さらに、もっと高そうなレストランでコーヒーだけ飲みました。メニューを見たらほんとに高い。さっきのデザートの店と同じようなものも置いていましたが、それぞれが倍くらいの値段です。派手な何かがある町ではないので、ボゴタの高級層の隠れ家的なレストランなんでしょうか。

その店を出る時、町周辺の地図が貼られているのに気がつきました。夫は市場に行った時からその市場のすぐ向こうが山になっていることを気にしていて、犬を連れて歩く気まんまんだったのですぐ地図に見入りました。どうも整備された遊歩道になっているような。

見ていると、途中には先住民の遺跡のようなものがあるようです。なるほど、広場を見た最初から何か絵文字のようなものが書かれているのが気になっていたんですが、それは先住民であるムイスカのものだったんですね。

よく見ると町の電柱にもそれが書かれていて、この町のささやかな観光の目玉になっているようです。

というわけで、遺跡の話は次回。とはいえ、ものすっごくすごい遺跡があるというわけではないことはあらかじめお断りしておきます。
コロンビアは比較的白壁の家が多いですね。シンプルで綺麗です。それから犬、「町犬」ってところでしょうか。日本では最近「町猫」と言って野良猫を町全体で可愛がるところが出てきています。でも残念ながら犬は病気のこともあって保健所がすぐ連れて行ってしまって野良犬はまずいませんね。コロンビアはのんびりしていていいな~。美味しい卵が買えてよかったですね。ちょっとした目的でドライブもいいものです。(私達も時々します。)次回のムスイカの先住民のお話楽しみです^^
返信削除コメントの承認とお返事が遅くなってすみません。
返信削除犬はしかしやっぱり病気のことなどあって問題です。ボゴタには数年前、9万頭の野良犬がいると言われていました。今はもっと増えているかもしれません。去年は狂犬病も流行していたようです。
日帰りドライブは泊まる用意もいらないし、気楽でいいですよね。犬を連れなくていいので軽く行動できますし。