2010年2月13日土曜日

遺跡の町テンホ

そもそもの発端は、夫が農場の卵を買いたがったことです。近所で買った卵は「小麦粉の味がする」らしい。安いのは事実です。最近は30個で6500ペソ。1個200ペソ(10円)ちょいですか。

ボゴタからちょっと出るとそこは農業地帯。そもそもコロンビアは農業国です。近郊の町に行けば農家の軒先なり養鶏場なりでもうちょっと新鮮な卵が買えるでしょう。

というわけで行ってみたのがテンホ。名前は知っていましたが、町の中をよく見たことはありません。ボゴタの西に出るとシベリアという各地への街道の分岐点があり、その少し先です。ボゴタの外とは言っても、南北に長いボゴタの南の方にある夫の勤務先と距離は変わりません。

町と町のあいだの街道筋には大型のレストランやアサデロ(主に焼肉を出す店)がいくつも並んでいます。郊外に車で出かけて肉を食べるのが、家族や親戚が集まる時の週末や休日の過ごし方なのです。

しかしテンホの町はボゴタから近いのでたまに人が来るのかな、と少し感じさせる程度の、普通の静かな町でした。教会に面した広場には1月も末なのにクリスマスのイルミネーションがまだ残っています。そこで犬が昼寝していたり。大きめの野良犬がたくさんいましたが、どれもおとなしそう。



コロンビアの町らしく、小さめのコロニアル風な家が建ち並んでいます。ショッピングセンターも可愛らしい。





この時は犬を連れていなかったので町の中のレストランにも気にせず入れます。しかし時間が少し遅かったためかショッピングセンターのレストランなどにはほとんど料理が残っておらず、ポジョ・アサード(鶏の丸焼き)の店に入りました。定食を出すレストランはたいてい昼食限定で午後遅くなると何もなくなるんですが、ポジョ・アサードの店にはいつも食べるものがあります。

丸焼きは食べずに、丸焼きの一部を定食風にしたバンデハ・コン・ポジョを食べました(バンデハとはスープ抜きの定食のこと)。おいしかったけど油っこかった。

その後、近くの八百屋で買い物をして卵がどこで買えるか聞いたら、市場がいいとのこと。

市場はわりとちゃんとした建物で、規模は大きくありませんが基本的な生鮮食料の店は一通り揃っていました。もちろん野菜や果物も売っていたんですが、その八百屋の人が「野菜も市場で買えるよ」などと言ったりしないのは当然です。ニンジンやグラナディージャなど、けっこうおまけもしてくれましたし。

卵は30個で1万ペソ。少々高め。大きさが不揃いなのが農場の卵っぽいです。家で食べたらたしかにおいしかったのでこの値段は仕方のないところでしょうか。

それで用は済んだんですが、広場に面した甘いものの店が気になったのでデザートを食べることに。

やや観光客値段なのか、少し高い感じもしました。だいたい一品3000ペソくらい。しかし店内に穀物発酵飲料であるマサトのつぼが下がっていたり、奥にはアルモハバナ(チーズパン)の工房があったりと、手作り感は満載です。



さらに、もっと高そうなレストランでコーヒーだけ飲みました。メニューを見たらほんとに高い。さっきのデザートの店と同じようなものも置いていましたが、それぞれが倍くらいの値段です。派手な何かがある町ではないので、ボゴタの高級層の隠れ家的なレストランなんでしょうか。



その店を出る時、町周辺の地図が貼られているのに気がつきました。夫は市場に行った時からその市場のすぐ向こうが山になっていることを気にしていて、犬を連れて歩く気まんまんだったのですぐ地図に見入りました。どうも整備された遊歩道になっているような。



見ていると、途中には先住民の遺跡のようなものがあるようです。なるほど、広場を見た最初から何か絵文字のようなものが書かれているのが気になっていたんですが、それは先住民であるムイスカのものだったんですね。



よく見ると町の電柱にもそれが書かれていて、この町のささやかな観光の目玉になっているようです。



というわけで、遺跡の話は次回。とはいえ、ものすっごくすごい遺跡があるというわけではないことはあらかじめお断りしておきます。

2010年2月12日金曜日

悪夢のコーヒーメーカー

先日のコーヒーメーカー壊れた事件の2週間後くらいだったか、夫が職場からコーヒーメーカーを持って帰ってきました。

同僚がいらないからとくれたものをオフィスで使っていたようです。夫は大学教員なのですが、一応自分の部屋があるのです(でも普通のパーティション程度の大きさ)。

前のよりも小型。本体は白いプラスチックで、コーヒーを受けるところに小ぶりのプラスチック製サーバーが。そして本体左側には金属の管が手前に向かって伸びています。

あれ……? よく知らないんですが、これってエスプレッソマシーンに付いている管では?

本体裏には本当に「Espresso Maker」と書いてありました。メーカーからしてシアーズのもののようです。そういえば何年か前にはボゴタにシアーズがあったような。今でもあるのかも。

とりあえず、気にせず普通にコーヒーメーカーとして使うことにしました。

しかしこの機械、微妙にめんどくさい。

まず金属のフィルターに粉を入れます。それから水を入れるんですが、圧がかかるせいかねじこみ式の金属のふたが付いています。本体はプラスチックなのに、内部は金属らしい。

一度は、このねじこみが面倒だと無意識に思ったらしく、サーバーに水を入れてコーヒーを受ける場所に置き、しばらく待っていました。

そのしばらく後、サーバーからカップを注ぐ時にふたを押さえていなかったので熱いコーヒーを手にかけてしまいました。水を入れるところのふたはねじこみ式なのにサーバーのふたは全く固定されていないのです。

さらに何度か目にはちょっと慣れて油断したためにサーバーの位置がずれていたらしく、コーヒーのほとんどがサーバーの外側に流れてしまいました。サーバーは置くだけなんですが、ふたにはコーヒーが流れる穴があるので、その穴とコーヒーが出る穴の位置をちゃんと合わせないといけないのです。

上の空の状態では使えない機械です。しかも私は基本的にいつも上の空なのです。

そうこうするうち、サーバーを置くのを忘れてコーヒーが完全に下に流れてしまった……という夢を見ました。コーヒーごときで夢まで見るとは、どれだけ刺激の少ない生活なのか。

2010年2月11日木曜日

コカーダ

先日のお客さんはコロンビア第2の都市、カリから来た人でした。カリは西の方、ボゴタよりももっと低く、暑いところです。

おみやげにコカーダをいただきました。cocada はネットで調べると主にブラジルのお菓子らしい。ココナツの千切りを砂糖で固めたものです。

コロンビアのものは黒砂糖、パネラで固めるようです。

持ってきてくれた彼女はコカーダが好きじゃないというので、「自分が好きじゃないものをおみやげにするんだ……」と最初ちょっと意表を突かれましたが、よくよく考えると私も和菓子は好きじゃないですが、日本国内で誰かの家に行く時はようかんとか持っていくこともあるかもしれない。

フルーツサラダのココはあんまり好きじゃないのですが、コカーダはわりと好き。砂糖水で固められたことによってほどよくしんなりし、それでいてちょっと歯応えのあるきゃしゅきゃしゅした食感がいいのです。そういえば昔から、せんべいはちょっと湿っているのが好きだった。

すごく甘いんですが、ココには味がないのでちょうどいいです。とはいえ、人によってはやっぱり甘すぎると感じるでしょう。

以前住んでいたところでは、スーパーに行く道の途中に年輩の女性が座って「ラスコカー」と言いながらコカーダを売っていました("Las codadas". と言ってたんだと思います)。この前久しぶりに通ったら、そのあたりがちょっと様変わりしていて、彼女はいませんでした。おばちゃん元気かな。一度も買ったことはないのですが。

2010年2月10日水曜日

コロンビア救助チームの災難

災害救助犬 の記事に書いたフランシスコですが、どうもコロンビアからの民間救助チームはひどい目にあったようです。

1月30日の新聞によると、彼らはその前の週に帰国できるはずだったのが、政府が送るはずの飛行機が到着せず、空港周辺でずっと待たされている状態だとか。

人間も大変ですが、犬もかわいそうです。犬には自分がはたして家に帰れるのかどうか、事情が全く理解できないわけですから(ハンドラーはフランシスコでも、彼の飼い犬なのかどうかはわかりません。私がグループにいる時、彼は自分の犬を持っていませんでした)。

その記事には「今日、空軍機が彼らを迎えに来る予定」と書かれていたので、おそらくもう戻れていると思うのですが。

2010年2月9日火曜日

ツイッター始めました

ツイッター始めてみました。
http://twitter.com/quinaco

目に付いたニュースなんかを流そうかなと思っています。スペイン語解釈能力がアレなので、間違っているところもけっこうあるんじゃないかと思いますが……。

ところでツイッターって、何か特別なソフトがいるのかと思ったら(メッセンジャーみたいに)いらないんですね。

昨日今日、妙に「ロサリオ・ティヘラス」ドラマ版の話題が多いですが、見るつもりはありません。

2010年2月8日月曜日

コロンビアの家庭料理

いまさら認識したコロンビア風メニューの話です。

コロンビアの料理(昼食メインなので主に昼食)は、日本の基本献立といわれる一汁三菜で成り立っています。ごはんとスープ、主菜(肉や魚)、野菜のようなもの(なぜかこれを principio(主要なもの)と呼ぶ。前菜の意味でしょうか)、それと芋です。これに生野菜サラダやプラタノ(調理用バナナ)が付くことも。さらに飲物(果物のジュースが本式。店によっては炭酸飲料)、ちょっとしたデザートが付くと完全なメニューとなります。レストランで「昼食(almuerzo)」と呼ばれるものは、すべてこれのバリエーションです。

野菜のようなものはなぜか、スパゲティに置き換えることができます。そうすると野菜が不足しますが、おそらく本来はスープで野菜を補うことになるのでいいのです。

しかし日本の味噌汁などと違い、コロンビアのスープは具だくさんの上に量が多いので、私はあんまり飲みません。レストランではスープを果物の切ったものなんかに置き換えてくれることがあります。

家ではレストランと同じものを作るなんて無理だと思い込んでいたんですが、今回のお客さんの料理の様子を見ていて、家で作る時は微妙に手抜きが可能であることがわかりました(レストランでもそうしているのかも)。

まず、スープは骨付きの鶏肉で取ることが多いんですが、これはスープができあがったら引き上げてしまいます。また、スープによく入っている芋類も引き上げます。そしてそれぞれを一品とすれば、これで三菜のうち二菜ができあがり。

スープに入っていた肉や芋は味が薄いので、これにギソというものをからめます。

ギソは見ていると非常に簡単なもので、粗みじんにしたトマトと玉ネギを炒めて塩で味を付ける。基本はこれだけ。ネギは長ネギでもかまいません。

これにスープを少し加えて煮つめるとさらにソースっぽくなっていい感じのような気がします。

私はこれまで芋の存在を軽視していたんですが、芋は大事なものらしい。コロンビアの米はパラパラしているので、芋をつぶして米と混ぜるように食べるようです。

ところでお客さんがギソを作る場面を見ていて驚いたんですが、彼女はまず鍋に玉ネギとトマトを入れ、それから火を付けて、しばらくしてから油をそこに注いだのです。

なるほど、そういうことをするからコロンビアの料理は油っこくなるのか……。私は普通に油を温めてからトマトと玉ネギを炒めています。

コロンビアには油を温めてから炒めるという概念がないのかどうか、それはわかりません。プラタノを揚げる時は油を温めるんじゃないのかなぁ。

油を温めないので当然こげつきやすい。コロンビアの人が道具を大事にしないとは思わないのですが(かなり古い鍋などをいつまでも使っている家は多い)、がんがん使ってがしがし洗う、これがコロンビア流のようです。

2010年2月7日日曜日

泊まり客来襲

先週は(といっても日本時間では既に日曜でしょうから、先々週ということになりますか)泊まり客があって、ちょっとばたばたしていました。

夫の親戚筋の人で、ティーンエイジャーの男の子とそのお母さん。男の子のアメリカビザ申請のため、地方からボゴタに出てきたのです。

夫も私も彼らとは初対面だったので、特に私は緊張しましたが、どちらも気さくな人で助かりました。

しかしこんなにスペイン語で頻繁に会話したのは初めてで、彼らが帰ってしばらくは耳の中でスペイン語が「うわーん」と唸っていました。スペイン語でというか、そもそもあんまりしゃべらない生活なので、日本人の友人たちと会ってしゃべっても、何時間か「うわーん」となります。

泊まっていったお母さんの方が食事を作ってくれたりして、かえってこちらの方が世話になったような。ただ、食材がけっこう余ったので、彼らがいなくなってから数日はその処理に追われました。私は「冷蔵庫満杯恐怖症」なので(いうまでもなく造語ですが)冷蔵庫は限りなく空に近い状態でないと落ち着かないのです。夫はそうではないようですが、食事を作るのは私なので管理権は私にあります。

でも、普通のコロンビアの人の食事の作り方を間近に見たおかげで、コロンビア式献立の立て方がちょっとわかった気がします。これでも在住10年。遅すぎですが料理は苦手なので……。献立の話は次回に。